こそっと!プロが教える「お葬式」の極意

葬儀社に務める私がみんなが感じるお葬式の流れ・費用を抑える裏ワザ・用語マナー等書いちゃいます

家族葬って一体なんなの?

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家族葬」って実は特に決まった形式はないんです

 

最近お客様からご要望でもっとも多いのがの

家族葬

もはや「お葬式」=「家族葬って感じになりつつあります。

 

でも実は家族葬って特に決まった形式はないって知ってました?

 

それでは家族葬って言うのは一体なんなのか?

 

それはイメージに合わせたただの商品名(プランの名称)なんです。

 

・「家族葬」と言えばなんとなく小規模で葬儀費用が安く抑えられる様な感じがする

・「家族」とつけばちょっと質素な葬儀でも暖かくて気持ちがこもってる感じがする

・「家族」だけなので礼儀や形式、マナーなどそんなに気にしなくて良い

 

所詮イメージなので、ぶっちゃけ「一般葬」とやる事は一緒です。

 

時代と共に「お葬式」のあり方も変わってきて、出来るだけお金も手間もかけないと言う風潮が主流になってきました。

更に知人や近所の方とあまりお付き合いがないし、式に参列してもらうのものちょっとどうかな?親戚だけ声かけて、他は呼ばなくてもいいかな?

なんてイメージにぴったりの言葉が

家族葬ってわけです。

それじゃあ、実際にはこの家族葬って

良いの?悪いの?って話です。

日本最大級の葬儀ポータルサイト「いい葬儀」

 

費用を抑えたいなら逆に家族だけじゃなく沢山の人に参列して貰った方が良い

家族だけ(3人〜7人くらい)で式を行うよりも

親戚、ご近所、会社関係、少しでもお付き合いのある方など、出来るだけ多くの方に参列して貰った方が支出総額が抑えられます

もうお気づきだと思われますが、そう

「香典」です。

最もポピュラーな葬儀の形式で説明します。

例)

ご家族だけ(3人〜7人程度)の場合

お葬式の総額50万円

葬儀代金30万円+お坊さん20万円(*1)

ご遺族のトータル支出50万円

ご家族+参列者(親戚・知人・ご近所様等)30名程度

お葬式の総額が70万円

葬儀代金30万円+お坊さん20万円+お料理15万円+香典返し5万円

ご遺族のトータル支出35万円=葬儀代70万円ー香典(35万円(*2))

(*1)お坊さんのお布施・戒名代などは個々のお寺によって全然違います。葬儀屋がお布施に言及するのは業界的にはルール違反なので、ここに書いてある20万円はあくまでも説明する為の目安ですのでご理解下さい。

(*2)香典の金額はお付き合いの深さや立場などで異なります

 

まぁ要するに

家族以外誰も呼ばなければ

50万円かかるお葬式に50万円支払う

家族以外に30人参列して貰えば

70万円かかるお葬式が35万円であげられるって事です

 

ここまで書けば説明する事もないんですが

参列者が多くなればお料理や香典返しなど費用が増えます。

しかしその分「香典」が入るので

トータル支出金額は低くなるって事ですね。

 

参列者が多い場合のデメリット

ここまで出来るだけ沢山の人に参列して貰った方がお得ですよ!って話をしてきましたがそれは主に葬儀の支出に重点をおいた話でもあります。

もちろん葬儀はお金の損得だけではありませんし、デメリットもあります。

 

1沢山の方に会う事への精神的ストレス

身内が亡くなって精神的に参っているところに沢山の弔問客を迎える事はかなりのストレスになります。人を呼ぶどころか誰にも会いたくないなんて事もあるでしょう。

 

2お葬式の総額が高くなるのでビビる

いくら「香典」で返ってくるとは言え、総額70万円とか80万円なんて聞くとビビりますよね(笑)香典が計算通り入ってくるか心配になると思います。まあこれもストレスになりますよね。

 

3世間体や参列者からの意見にヘコむ

沢山の人が参加するとやっぱり中には、意見を言う人が出てきます。

葬儀全体の事や細かい席の並び順まで何か意見(文句?)言われると、へこみます。

更に葬儀の事だけじゃなくて、久しぶりに会った人に

「OOちゃんもこれからしっかりしなくちゃダメだよ」

とか謎の「上から目線」で言われるとカチン来たりします。

普段ならさらっと流せる言葉も、身内が亡くなって弱っている状態ではいちいち心に刺さります。

 

こんな感じのデメリットがあります。

まあ要するに全部精神的ストレスですけどね。

 

結局「家族葬」とは言うのは・・

長々と書きましたが結局家族葬は決まった形式はなくて

お葬式の規模(どれだけ人を呼ぶか)を指す「商品名」って事です

 

そして結論的にはどちらの要因を重視するかの選択って事になります。

 

費用軽減に重点を置きたいなら

なるべく多くの方に葬儀に参列してもらう

 

精神的にストレスを軽減する事に重点を置くなら

家族だけで葬儀を行う

 

って事ですね。

 

「お金」と「精神的なストレス」どちらを優先する

かは本当に難しいです。

普段からよく家族みんなで話合っておくといいと思います。

更に元気な時にこそ、いろんな葬儀社に見積もりをとっておく事をお勧めします。

今はネットで何社かを同時に一括見積もりが出来るのでとっておきましょう!

 

葬儀の一括見積もり

 また葬儀プランには、通夜を行わず告別式だけを行う「一日葬」

「式」そのものを一切行わず火葬のみの「直葬」と言うのもあります。

これらは他の機会に説明したいと思います。

ではでは。